work: colony | 2020 | サイズ=可変 | 素材=赤糸 | 会場=A'holic (東京、日本) | 撮影=西村桂太郎
A'holic店内と建物を丸く囲む一本の赤い糸。領域の拡張。
work: das Licht (Panorama) | 2015 | サイズ=470x1500x180cm | 素材=木材、塩 | 会場=Galerie zur Matze (ブリーク、スイス) | 撮影=Thomas Andenmatten
元塩の倉庫であった空間での展示。
空間に一文字の光の線が走り、その先を覗くと1tの塩で作られた「風景」が現れる。
塩の風景はスイスの地元の子供達約100名により4日間かけて制作された。
work: das Licht (Geist) | 2015 | サイズ=210x140x950cm | 素材=木材、プロジェクター | 会場=Galerie zur Matze (ブリーク、スイス) | 撮影=Thomas Andenmatten
スイスはブリークで撮影した200枚以上の光の写真を壁に投影する。
壁の上下には隙間が開いており、投影された光が漏れる。
さらにその前を人が通ることで、光が遮られ、影が裏側の隙間に反映される。
work: das Licht (W.D.) | 2015 | サイズ=可変 | 素材=木材 | 会場=Gastatelier (ブリーク、スイス) | 撮影=Thomas Andenmatten
スイスはブリークにある故Willi Dreesen氏のアトリエでの展示。
外部に面した窓からは氏のドローイングを眺められ、アトリエ内ではドローイングを通して外部の光や音を感じられる。
ルネサンスの建築家レオン・バッティスタ・アルベルティは、その主著「絵画論」(1435)の中で、絵画を「開かれた窓 finestra aperta」に例えたが、
再現性や透視法に収まりきらない絵画の持つ拡がりを実際の「開かれた窓」に対峙させることで表した。
work: Raum | 2015 | サイズ=可変 | 素材=壺、コップ、水 | 会場=Pavilion (ブリーク、スイス)
ひび割れた壺から流れ出るコップ一杯の水。拡張される輪郭。
work: Raum | 2015 | サイズ=86x32x38cmx2 | 素材=椅子、壺、ガラス皿、水 | 会場=Schloss Leuk (ロイク、スイス)
日常の輪郭が雨漏りの如く少しずつ漏れ出す間。
work: Frülingslied | 2015 | サイズ=可変 | 素材=器、アクリル板、テグス、雪解け水 | 会場=ZeughausKultur(ブリーク、スイス)
雪解け水が上の器から下の器へ滴り落ち、ささやかな「春の歌」を奏でる。
curation: A Sense of Mapping -私の世界の測り方- | 2014 | 出品作家=松本絢子、山城優摩 | 会場=Gallery PARC (京都、日本) | 撮影=Gallery PARC、草木貴照 | Gallery PARC
「Gallery PARC Art Competition 2014」入選展。
誰しも独自の地図感覚というものがある。目的地に辿り着くまでに何を目印にしているかは三者三様で、その目印を継ぎ接ぎしながら目的地まで辿り着く。
松本絢子と山城優摩の作品は、その地図感覚の楽しさを改めて思い出させてくれる。
両者の作品を、一方は垂直、他方は水平に置くことで、絵画の多面性にも言及した。
会期を半分に分け、前期では松本作品を垂直、山城作品を水平に展示し、後期では山城作品を垂直、松本作品を水平に展示した。
work: 天地(visitor) | 2013 | サイズ=可変 | 素材=コップ、アルミ板、ケーブル、雨水 | 会場=VADE MECVM.(大阪、日本) | 撮影=表恒匡
雨水が上のコップから下のコップへリレーのように滴り落ちていく。零れゆく日常の雨漏り
work: 天地(departure) | 2013 | サイズ=7.5x15x15cm | 素材=インクジェットプリント、アクリル、雨水 | 会場=VADE MECVM.(大阪、日本) | 撮影=表恒匡
太陽熱により蒸発した雨水がアクリルドームの表面に結露し覆っていく。
work: 天地(emergence) | 2013 | サイズ=15x15x15cm | 素材=アクリル、アルミ板、ステンレス、電熱器、雨水 | 会場=VADE MECVM.(大阪、日本) | 撮影=表恒匡
電熱器で熱せられた雨水がアクリルドームの表面に結露し覆っていく。
work: 土に還る、風の言葉、雨の言葉 | 2013 | サイズ=可変 | 素材=木材、アクリル、コイン、紙、コップ等、雨、風 | 会場=ロシア現代史博物館 (モスクワ、ロシア) | テキスト=濱田陽
台の上には日本で集められた雨を含んだ透明なドームを泡のように配置。
天井からはロシアの蚤の市で買ってきたものと日本の5円玉で作られた風鈴を設置。
風鈴の短冊には比較宗教学者濱田陽氏のテキストが綴られている。
日々消えて行く水溜りと過ぎ去る風を引き留めること。
work: おとずれ | 2012 | サイズ=可変 | 素材=赤い糸 | 会場=常懐荘 (愛知、日本) | 撮影=笹倉洋平
隙間を縫うようにして家中を巡る一本の赤い糸。時間と空間をつなぐすきま風のような存在。
work: 無題(20111024-20121014) | 2011-2012 | サイズ=8x4.5x4.5cm | 素材=瓶、一週間分の空気、雨 | 会場=常懐荘、アートラボあいち (愛知、日本) | 撮影=笹倉洋平
curation: うつせみ、うたかた | 2012 | 出品作家=今村遼佑、碓井ゆい、大舩真言、越野潤、近藤洋平、寺田就子、森川穣、森太三 | 会場=常懐荘、アートラボあいち (愛知、日本) | 協力=常懐荘維持再生委員会、アートラボあいち | 協賛=資生堂、野村財団 | 撮影=笹倉洋平 | http://www.utsusemiproject.com/
愛知県小牧市にある昭和初期に建造された常懐荘にて開催された展覧会。
タイトルである「うつせみ」は、「現身」(現世を生きる我々)、あるいは「空蝉」(蝉の抜け殻) と書き、共に儚さを示す日本語である。
本展の作家が生み出す作品はその「うつせみ」の如く儚い表現が特徴であり、その居所をことさら主張するでもなく、作品そのものの価値よりも、それを触媒として触れられる世界にこそ価値を見いだせるような、謂わば「主体の抜け殻」としての虚ろなる作品群として機能する。
それ自体「空蝉」と言える空間である常懐荘の中に展示され、点在する作品たちを探し彷徨い歩く中で、常懐荘の持つ美しい意匠や豊かな歴史を隅々まで体感できる展覧会となった。
また同時開催として名古屋市内にあるアートラボあいちにて「うたかた」展も開催し、期間中は美学研究者の秋庭史典氏を招きトークイベントも行った。それらの記録はカタログに収められている。
work: 限りあるものと限りないもの | 2012 | サイズ=395x355x490cm | 素材=木材、壁紙、鉛筆 | 会場=ギャラリーフロール (京都、日本) | テキスト=濱田陽 | 撮影=表恒匡
壁の天地に太さ1cm程のスリットを入れて、壁の向こう側にある窓から漏れる光、音、空気を鑑賞する為の空間。
壁の裏側に回ると、比較宗教学者濱田陽氏のテキスト「限りあるものと限りないもの」が書かれている。
collaboration: 蔦スニーカー | 2012 | 素材=皮、靴紐 | 協働者=NO(http://www.noshoes.biz)
靴ブランドNOとのコラボレーション。靴に半田で穴を焼き開け、そこに2本の靴紐が蔦のように這う。
work: 此方 | 2011 | サイズ=240x400x200cm | 素材=鉄、ペンキ | 会場=ときわミュージアム彫刻野外展示場 (山口、日本)
「第24回UBEビエンナーレ」実物制作指定入選作。
目の前に広がる湖からの光が、彫刻に開けられた無数の穴を通して差し込んでくる。
また、そこから湖を覗き観ることもできる。
こちらとあちらを隔てながら、緩やかにつなぐ、壁としての彫刻。
work: Silencer | 2011 | サイズ=287x365x216cm | 素材=木材、ペンキ | 会場=studio90 (京都、日本) | 撮影=表恒匡
壁の天地に太さ1cm程のスリットを入れて、壁の向こう側にある窓から漏れる光、音、空気を鑑賞する為の空間。
裏側の窓からは、柏原えつとむの絵画がかけられ、作品の裏と表が逆転する。
work:雨の降るを待て | 2010 | サイズ=可変 | 素材=LEDライト、100個の器、100日の天気 | 会場=studio90 (京都、日本) | 撮影=表恒匡
眠る直前に器をひとつ野外に設置し、それを100日間繰り返す。
それらの器はカレンダーのようにグリッド状に並べらる。
展示期間の最終日がちょうど100日目にあたるように設置され、期間中も器は増えていく。
光源は雨の溜まった器の真上に開いた穴から漏れる光だけで、仄暗い空間を鑑賞する。
work:確かなこと | 2010 | サイズ=330x980x353cm | 素材=木材、壁紙、床下の石、砂、ゴミなど | 会場=京都芸術センター (京都、日本) | 撮影=表恒匡
「公募京都芸術センター2010」入選作品。
ギャラリーの約10mの壁を幅1cmのスリットが一文字に走る。
スリットの先には京都芸術センターの床下から運び出されたものが薄暗い空間に浮かび上がる。
元小学校であるこの建物の歴史が具体的な形で現れる。
work: 20091222 | 2009-2010 | サイズ=25x33cmx6 | 素材=ゼラチンシルバープリント | 会場=京都芸術センター (京都、日本) | 撮影=表恒匡
2009年12月22日、冬至。1年で最も光が弱くなる日。
その光を廊下の窓の下にある通気口を通してピンホールカメラを用いて24時間かけて撮影した。
それは実際とてもかそけき光だが、床下の闇を照らす確かな光源となる。
展示された6枚の写真は撮影場所の真上の窓と対応している。
work: 彼の地 | 2008 | サイズ=242x365x340cm | 素材=木材、床下の石、砂、ゴミなど | 会場=studio90 (京都、日本)
観客はにじり口のような狭い入り口から内部に入る。
内部の壁には360度、幅1cmの直線スリットが開けられている。
スリットを覗くと砂や石が敷き詰められているのが垣間みられる。
これらは会場の真下から運び込まれたものである。
collaboration: 彼の地(プロポーザル) | 2008 | サイズ=300x300x300 | 素材=土、高強度発泡スチロール、モルタル | 協働者=中畑昌之
「第23回UBEビエンナーレ」模型入選作。建築家中畑昌之との協働プロジェクト。
立方体に360°のスリットが開けられ、中には足下の土が盛られている。
360°スリットを支える為の構造上の起伏が、不思議なランドスケープを作り出す。
work: sanctuary | 2007 | サイズ=可変 | 素材=テムズ川の土と水 | 会場=Chelsea College of Art and Design (ロンドン、イギリス)
自分の親指の型を、大学の目の前にあるテムズ川の土と水を使ってひたすら作る。
最後はすべて破壊され更地となって終わる。
work: Perfect World | 2007 | サイズ=14x10x10cm | 素材=テムズ川の土と水、容器 | 会場=Chelsea College of Art and Design (ロンドン、イギリス)
テムズ川の水と土で作られた泥団子。
まるで泥団子が容器の中で呼吸しているかのように、蒸発した川の水滴が現れる。
work: erasing | 2003-2004 | サイズ=可変 | 素材=紙、100本の鉛筆、100個の消しゴム、TVモニター | 会場=7-23ギャラリー (京都、日本)
10mのロール紙を100本の鉛筆で塗りつぶし、それを100個の消しゴムで消す。